2012/09/30

捕らわれた感じのしない、飄々とした/Two Door Cinema Club



以前記事に書いたように、たまたま見つけて一目惚れしたTwo Door Cinema Clubであるが、彼らの1stアルバムであるTourlist Historyおよび2ndアルバムであるBeaconを、最近よく聴いている。

バンドの色はポップ×ロック×ダンスといった具合であり、いうならば”ロックをベースにポップを鳴らし、ダンスのテイストを混ぜた”といった感じである。2007年に北アイルランドで結成され、所属はフランスのレコードレーベルKitsune。
いわゆるBritish Rockといった感じでは全然ないが(British Rockといえば、Two Door Cinema Clubと同時期に2ndアルバムをリリースし、チャートを賑わしたThe Vaccinesはその正統なDNAを継いでいるように思う)、一過性のバンドのような軽さはなく、1stの時点で十分にバンドのオリジナリティは確立されているように思う。

特筆すべきなのは、メロディのセンスがずば抜けて良いことである。
1st、2nd、どちらのアルバムも全ての曲が,聴ける。踊れる。
キャッチーな曲もあり、綺麗なメロディの曲もある。
ルックスやPV、曲からの印象として、alternativeな雰囲気を持っているところも魅力的である。
アルバムを何度も繰り返し聴き、久しぶりに、長い時間をかけて付き合って行きたいと思えるバンドと出会えたと感じている。



Beacon(Album Trailer)

Undercover Martyn/Two Door Cinema Club


I Can Talk/Two Door Cinema Club


様々なレビューを見ていると”1stの荒削りな感じが好き”といった声や”2ndになって洗練された雰囲気が出てしまったのが残念”といった声が散見されるけれど、自分も現時点では1stの方が好きである。上のPVはどちらも1stアルバムに収録された曲だが、デビューしたての青さみたいなものがあって、自由な空気が流れているところが何とも爽快でいい。

そう考えてみると、音楽性の個性に加えて、何かに捕らわれた感じのしない、飄々としたところが彼らの魅力であるなと思う(1stや2ndアルバムというと、勢いや熱量で振り切ろうとするバンドが少なくないが、彼らは飽くまでも飄々としているのだ)。

1stアルバムは英国でプラチナディスクとなっているが、多くのバンドにとって鬼門である2ndアルバムも英国ヒットチャートで上位につけており、大いに成功していると言える。
今後が非常に楽しみなバンドである。

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